• 2024年5月18日
  • 2024年6月9日

どんな根管治療が良いの?【再発しづらい根管治療のポイント】

ブログを拝見していただきありがとうございます。

今回のテーマは当院の最も力を入れている【根管治療】に関してです。

以前治療したところに膿が溜まっている、歯茎が腫れてきた、咬むと痛いなど当院には根のお悩みを持った患者さんがたくさん訪れます。

今回はそんなお悩みを持った方にピッタリの内容になっております。

【根管治療はどのような歯に必要なのか】

まず、根管治療はどのような歯に対して行うのかについてご説明致します。

①虫歯が神経まで達しているような歯

②根管治療をすでに行っており、根の先に膿が出来ている歯

③被せ物などの設計上便宜的に神経を取らなくてはならない歯

④歯周病が原因で根の先端から菌が神経に感染してしまっている歯

⑤外傷などで歯の神経が死んでしまっている歯

⑥知覚過敏などで過度な痛みがある歯

他にも稀なケースなどもありますが、一般的にはこのような歯に対して根管治療が必要と判断される場合が多くみられます。

では、根管治療といっても2種類呼び名があるのをご存じですか?

【根管治療の種類】

①抜髄

これは神経が生きている歯(生活歯)に対して歯の神経のみを取る処置の事です。

上の図のように虫歯が神経に達していますが、根の先端に膿を作っていないような場合に行う処置になります。抜髄の場合は、基本的に2、3回の処置で根管治療が終了する場合が多く、しっかりとした処置をしてあげれば、約90%以上の成功率が認められます。

②感染根管治療

先ほどの抜髄との大きな差は神経が死んでしまっている歯(失活歯)に対して行う処置というところです。処置の内容としては死んでしまっている神経と根の先の膿を取ることが必要になります。

上の図のように根の先に膿が出来てしまっているような状態です。こちらの処置に関しては個人差があり、根の先から膿が出ていないことや歯茎が腫れていないこと、痛みが無いことなど診断基準が様々ですので、回数は何回で確実に終わるということが断言できません。また成功率もしっかりとした処置を行っても約70%と抜髄に比べると成功率が低下致します。

では、この根管治療をしっかりやるとはどのようなことなのか。

【根管治療を成功させるためのアイテム】

①ラバーダム防湿

このようなゴムのマスクを見たことがございますか?これがラバーダムと言い、お口の中の唾液を根の中に入れないようにするための道具になります。唾液の中にはウイルスや菌が常に存在しています。その唾液が入る状態で根管治療を行っていたとしても失敗する可能性が高く、再発リスクが高まります。ですので当院では、根管治療の失敗や再発リスクを低下させるためにラバーダム防湿を用います。

②ZOO

こちらはZOOと言い、先ほどのラバーダム防湿と同じように唾液が入らないようにする機器になります。当院では根管治療だけでなく、小さい虫歯の治療の場合にもラバーダム防湿またはZOOを用いる様にしております。

③マイクロスコープ

マイクロスコープでは4~20倍程度の拡大が可能です。拡大することで、見つけられなかった根や根の亀裂、根の汚れなども除去することができ、より精密な根管治療が可能となります。当院ではLeica社製のM320D-4Kというモデルを使用しています。

④CT

上の写真の右側にあるのがパノラマレントゲン・CT撮影装置になります。レントゲンと違い3次元的に歯を見ることで、歯の亀裂や膿の大きさなどが判断できます。また、CTに関しましては一定の基準を満たしていれば、保険でも撮影することが可能です。当院のCTはモリタ社のVeraview X800という高解像度、低被ばくのCTを取り入れております。

⑤MTA(Mineral Trioxide Aggregate)

MTA(Mineral Trioxide Aggregate)セメントとは、1998年にアメリカで販売され、日本では2007年に販売を開始した歯科用セメントです。海外では根管充填(お薬を詰める)時に基本使用されている製品ですが、一部処置を除いては日本の保険制度で使用の認可が下りていないため、自費治療時のみ使用いたします。

【MTAセメントの特徴】

①封鎖性が高い

②人体に馴染みやすい(生体親和性が高い)

③細菌を寄せ付けない(殺菌作用)

保険で用いられる根管充填材には薬理作用はなく、MTAセメントの使用は上記の薬理効果や作用によって再発リスクを大幅に低下させる要因になります。

【再発率が低い根管治療とは】

①無菌的であること

根の中や根の先に菌が残っていることによって再発リスクが高まります。そのため、ラバーダムやZooと言った唾液が入らない様にする道具を使う必要があります。

②根の管がしっかり清掃されていること

歯は人それぞれ若干の誤差があります。特に上の奥歯の場合は根の管が3本の方や4本の方など様々です。もちろん、その管を見逃していたり、清掃出来ていなかったりすると再発は免れません。そのため、マイクロスコープを用いて根を直接確認する必要があります。また、マイクロスコープでも確認出来ない場合はCTを用いて3次元的に根の管を探す必要が出てきます。

③根の薬がしっかり入っている事

先ほど②で説明した根の管に最終的な薬がしっかり入っており、空洞がない事が必要です。根の管は複雑な形をしており、根の先端が必ずしもレントゲン上の根の先端と一致するとは限りませんが、基本的には根の先までしっかり入っている事が重要です。

根管治療でお困りの患者様はお気軽にご相談下さい。

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