根管治療とは「歯の根本の治療」のことです。歯の神経に達するような深い虫歯や、歯が折れてしまったなどの様々な理由でお悩みの方に対し、歯の神経部分の治療を行います。
根管治療には保険診療と自費診療の二種類があり、それぞれに以下のような違いがあります。
根管内を肉眼で確認することが多く、針のような器具を用いて細菌を取り除くため、感染していない部分を傷つけてしまうリスクや、神経を取り逃してしまう可能性があります。保険診療の場合、成功率は40%ほどで、再発リスクも高いと言われています。
細菌除去率を高める精密機器や、治療後の再感染を防ぐ材料を用いることで、成功率は80%以上に上昇し、再発リスクが保険治療と比較して著しく低いことが特徴です。
精密根管治療は、歯科用マイクロスコープ・歯科用CT・ラバーダム防湿・MTAセメントという4種類の機器や材料を組み合わせて使用することで、非常に安全で正確な治療が可能となります。
歯科用マイクロスコープの一番の特徴は、肉眼では見えないものを3倍から20倍程度にまで拡大観察できるということです。
治療自体は同じものでも、肉眼や拡大鏡(ルーペ)を用いた治療と顕微鏡(マイクロスコープ)を使った治療とでは、大きな違いがあります。マイクロスコープを使用すると、肉眼では見えないぐらい小さなむし歯を発見すれば初期段階での治療が出来、暗く狭い根管部分(歯の根の部分、神経が入っている管)も明るく拡大出来ますので、精密な処置を必要とする根管治療には必須な機器といえます。
歯科用CTとは歯科分野に特化したCT装置であり、「コンビームCT」とも呼ばれています。一般の医科用CTと比べ被曝量が極めて少ないことや、撮影時間が十数秒と大変短く患者様への負担を大幅に軽減することができることが特徴です。また歯科用CTでは、歯が失われた部分の骨の厚みや深さ、上顎洞や下顎管までの距離を0.1ミリ単位で正確に計測し、歯牙や上顎洞の形態の三次元的イメージを把握できるため、精密根管治療に大変重要な情報を与える機器といえます。
ラバーダム防湿とは、主に根管治療の際に、ゴムのシートをかけて治療する歯だけを露出し、唾液や細菌などが根管内に入るの防ぐ方法です。
器具・機材の誤飲や、舌や頬への傷を防ぐことで、安心・安全に治療を受けていただけます。根管治療では殺菌力の強い薬剤を使用することもありますが、ラバーダム防湿をしていれば、仮に誤ってこぼして頬や歯茎に影響を及ぼすというような事もないため、精密根管治療を行う上で非常に重要です。
MTA(Mineral Trioxide Aggregate)セメントとは、1998年にアメリカで販売され、日本では2007年に販売を開始した歯科用セメントです。海外では根管充填(お薬を詰める)時に基本使用されている製品ですが、一部処置を除いては日本の保険制度で使用の認可が下りていないため、自費治療時のみ使用いたします。
MTAセメントの特徴
保険で用いられる根管充填材には薬理作用はなく、MTAセメントの使用は上記の薬理効果や作用によって再発リスクを大幅に低下させる要因になります。
治療回数は症状や状態によりますが、最短5回のご来院で治療が終了します。
※1本単位の回数です。
※根管治療を3か月行い、症状が改善または治癒しない場合は、外科的歯内療法(オペ)や抜歯に移行します。
STEP01
1回
検査・説明(CT等)・前処置(1時間程度)
STEP02
1~5回
精密根管治療(各回45分~1時間程度)
STEP03
1回
支台築造(土台)・仮歯の作成(1~2時間程度)
STEP04
1回
印象採得(型取り) (45分~1時間程度)
STEP05
1回
最終補綴物(被せ物)の装着(30分~45分程度)
ご紹介の場合、原則最終補綴物に関しましてはご紹介元にて行っていただきます。
当院にて継続し、最終補綴物作成を行う場合は自費治療になります。(日本の保険制度で保険と自費の混合診療が認められていないため)
詳細に関しましては担当ドクターにお尋ねください。
精密根管治療 | 料金 | 保証 |
---|---|---|
前歯 | 77,000円(税込) | 2年 |
小臼歯 | 88,000円(税込) | 2年 |
大臼歯 | 99,000円(税込) | 2年 |
再根管治療歯の場合 | 上記に+22,000円(税込) | 2年 |
穿孔封鎖(MTA) | 33,000円(税込) | 2年 |
歯根尖切除術 | 77,000円(税込) | 2年 |
2歯目からは38,500円(税込) |
本日の診療時間
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