• 2024年4月20日
  • 2024年4月27日

口臭の原因にはどんなものがあるの?【歯周病や内科的要因について】

最近、口臭が気になるなと思い始めた方必見です!!

ブログを拝見していただきありがとうございます。

今回のテーマは『口臭について』です。

口臭はお口の中が汚れているから発生するという考え方が一般的ですが、内臓の病気など様々な原因からも発生することをご存じでしょうか?

今回は知っているようで知らない口臭のお話をしていきます。

【口臭から歯周病を診断する】

まず、歯周病に口臭はつきものです。口臭は歯周ポケットからの出血と同様に、歯周病の状態を知るための貴重な情報です。また、口臭の原因物質の毒性は歯周病をさらに進行させます。口臭をなくすことは歯周病治療のひとつの大きな目的です。

【口臭の原因物質は口腔細菌が産生】

口臭のほとんどの原因物質(口臭成分)は口腔細菌が産生します。われわれが毎日摂取する食物や、口腔組織、プラーク細菌などのタンパク質や炭水化物を、舌苔や歯周ポケットにいる細菌が取り込みます。そして、それらを代謝、分解する際に細菌の排泄物として口臭成分が発生します。歯周病に特徴的な臭いは、歯周ポケットに供給される栄養素を歯周病原菌が代謝、分解する際に発生します。ほとんどの歯周病原菌は口臭成分を産生し、特にP.gingivalisという歯周病原菌は強い口臭成分を大量に産生します。歯周病原菌が栄養を代謝、分解する際に口臭の原因物質(口臭成分)である揮発性硫黄化合物が発生します。揮発性硫黄化合物はいったん唾液に溶けたあと、呼気に気化して含まれ、口臭として自分や他者に感知されるに至ります。

【強い口臭は進行した歯周炎の証拠】

強い口臭は歯周病原菌が大量に口腔内に生息し、細菌の新陳代謝が盛んに行われていることを示しています。また、口臭成分の毒性は歯周炎をさらに進行させるので、口臭がなくならないかぎり、歯周炎は治まりません。

【口臭の国際分類】

口臭は口臭研究学会によって5つに分類されています。

①生理的口臭

②病的口臭(歯周病由来)

③病的口臭(全身疾患由来)

④仮性口臭症

⑤口臭恐怖症

実際に口臭があるものは真性口臭症と呼ばれ、他人が明らかに不快な臭いを感じるものです。口腔に原因がある口臭は2つ、生理的口臭病的口臭です。口臭があるからといってすべてがお口の中の歯周病が原因とは限りません。生理的口臭は口腔清掃不良のために蓄積した舌苔やバイオフィルムに由来するものです。病的口臭は、主に歯周病、その他として虫歯、唾液線の機能低下などによるものです。

口臭を歯周炎マーカーとして利用するためには、口腔由来の真性口臭症が生理的口臭か歯周病由来なのかを判別しなければいけません。生理的口臭の最大の発生源は舌苔です。舌苔は舌の奥のほうに付着する白~薄茶色の細菌塊です。舌背面は多量の細菌が生息できる広さがあるだけではなく、1日3度の食事によって多種類かつ多量の栄養源が供給されます。また、舌背面は呼吸のたびに外気にさらされますから、多くの臭気が口腔外へ放出されます。舌苔を増加させる因子が何であるかははっきりとはしていませんが、加齢とともに唾液分泌量が減少することが原因の1つです。

また、病的口臭のほとんどは歯周病によるものです。歯周病の進行にともなって口臭が強くなっていきます。口臭の原因物質は歯周ポケット内の歯周病菌が産生する口臭成分メチルメルカプタンです。また、歯周病患者は非常に多くの舌苔をもつことも知られており、口臭の強度を上げています。

他の分類として、実際に口臭はない仮性口臭症口臭恐怖症というものがあります。

学校、職場、地域社会などでのストレスによるものが大半になります。その原因が自身の口臭であると思う方も増えています。このような方が訴える口臭の場合、実際には口臭はなく、精神的な思い込みによる仮性口臭症あるいは口臭恐怖症が少なくありません。

【生理的口臭の診断と治療】

生理的口臭が疑われる方は、舌清掃をしてみましょう。もっとも効果的なのは舌ブラシで磨きすることです。舌ブラシが望ましいですが、歯ブラシでも磨けます。いずれの方法にせよ、舌清掃の前後に、におい袋(台所用の小さなポリ袋を代用でも可)に呼気をため、その臭いを確認してください(呼気がまだ生暖かい時にかぐ)。舌苔をぬぐった後に口臭が減っていれば、臭いの原因は生理的口臭です。

【舌清掃でよみがえる味覚】

舌清掃にはもう1つメリットがあります。それは、味をはっきりと感じるようになることです。舌上面には食べ物の味を感じる受容体(味)が存在します。舌苔が味蕾を覆っていると、味覚が十分にはたらきません。舌がきれいになれば食べ物の味もよくわかるようになります。舌清掃はソフトに舌磨きの際、舌を磨きすぎないように指導してください。というのも、舌表面は歯肉に比べて柔らかいですから、傷つきやすくなっています。舌苔が減少して、茶色っぽい色が薄まれば十分です。

【唾液腺マッサージで唾液による舌の自然清掃を促す】

唾液分泌量が減少すると、唾液による舌の自然清掃が不十分となるため、舌苔がたまりやすくなります。唾液の分泌量を増やすことが必要です。その場合は唾液腺マッサージをしてみてください。

人間の体(筋肉や臓器)は年齢とともに衰えていきます。それを防ぐためにはトレーニングで鍛えることが必要です。唾液腺マッサージは臓器の筋トレです。是非やってみてください。

【病的口臭の診断と治療】

歯周病が認められる場合には病的口臭が疑われます。超音波スケーラーで歯周ポケットの口臭物質を洗い流すと、一時的ですが口臭は顕著に減少します。この変化を生理的口臭の場合同様ににおい袋(に呼気をため、その臭いを確認してください。歯周病由来の口臭への対応は歯周治療セルフケアです。

最後に、口臭には様々な要因があります。現在、口臭で悩んでいる方、誰かから口臭を指摘されたりする方など一度ご相談下さればと思います。

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